「このまま、今の会社にいても良いのか・・・」少し前の日本では、転職は収入も落ちるし大変だから、今の職場でガマンしようと考える人も大勢いました。しかし、終身雇用も終わりを告げたこれからの労働市場では転職をしてもやり方次第では、誰でも、自分自身の価値をより高めて収入をアップさせることが出来ます。
まず、結論から言っておくと「転職したら収入が下がると思っている人は、自分の価値が高くないと思っている」人が多いです。
それでは、この辺りについて詳しくお話していきましょう。今回、話を進める上で私が参考にした著書があります。北野 唯我さんが書かれた『転職の思考法』を参考にして、収入をアップさせる転職方法に自分の見解を踏まえてまとめて行きます。
この本自体がおすすめで、今後の人生キャリアプランをどのように考えればいいかっていう全ての働く人たちが抱える悩みに対する本質的な答えが書かれています。
この考え方は、10年20年経っても決して変わらない普遍的な内容だと思いますので気になる方は読んでも損はしないと思います。
Contents
Market Value(マーケットバリュー)とは
まず、自分の「Market Value(マーケットバリュー)」を客観的に捉えて性格に把握するということです。マーケットバリューとは、直訳すると「市場価値」という意味ですが、我々、サラリーマンっていうのは言い方を気にせずに言うと「労働力」を提供している1つの商品なわけです。
まず、大切なことは、自分自信の商品価値である「労働力」の価値が、どれくらいあるのかということを理解しようということです。そして、理解するだけではなくて、その「労働力」の価値を高めて行こうということです。
基本的にマーケットバリューが高い人というのは、その「労働力という商品」としての価値が高い人ですから色々な会社が欲しがります。従ってマーケットバリューを高めていけば、もし、明日に勤めている会社が潰れたとしても別の会社にスグに行くことができます。
反対にマーケットバリューが低ければ、会社が潰れて終了=自分自身も終了ということになってしまいます。最近、富士通のリストラとかトヨタが終身雇用が終わると言う発言が注目されて、暗いニュースもありますが、こういう問題も自分のマーケットバリューが高めてあれば別に関係ないということです。
つまり、マーケットバリューが高いと「食いっぱぐれる」っていうことがなくなるため、今の不安定な時代には非常に大事な考え方だと言えるのです。この考え方っていうのは、比較的に海外の労働者は意識が高いです。
それは、海外では自分が何者なのかということが明確だからです「自分はエンジニア」「私はセールス」「僕はマーケティング」「あの人はデザイナー」というように自分が何者なのかと言う事がハッキリしています。
しかし、日本の場合は「○○株式会社の□□部の△△です」というように看板で商売していることが多いため、会社が大手で名前が通っていると強力な信用をバックに仕事が出来ますが、看板が外れて「△△です」だけになると途端に信用がない状態になります。
そういうことも踏まえて、今の自分にマーケットバリューが、現時点でどれくらい備わっているかを知ることは、とても大切なことで自分のマーケットバリューを高められることにも繋がります。
マーケットバリューの三つの軸
自分にマーケットバリューがあるのかを測るためにもマーケットバリューが三つの軸で構成されていることを覚えとおいてください。まず1つ目は「技術士資産」2つ目が「人的資産」3つ目が「業界生産」の3つです。
1:技術士資産とは
技術資産を持っている人っていうのは分かりやすく言うと、どんな会社でも通用するスキルを持っている人のことです。具体的に見ると公認会計士、税理士、社会保険労務士、建築士、中小企業診断士、司法書士などのいわゆる士業ってやつですね。
これなんかも一概には言えませんが、比較的、他の会社に転職するときなんかは、さっき話した「自分が何者」なのかっていうことが分かりやすいということがあると思います。
この士業以外で言うと、ITスキルなんかも役に立つと思います。プログラミングやWEB制作、デザインになります。今後は、データサイエンティストっていうAIなどのデータを基に、マーケティングやデータ分析が行えるスキルなんかは重宝される傾向があります。
2:人的資産とは
人的資産を持っている人っていうのは、どんな人とも仲良くなれるような、まぁいわゆるコミュニケーション能力が高い人のことです。
皆さんも、なんだかんだ言ってもコミュニケーション能力が高いっていうのは、かなり強い武器になるということです。このコミュ力が「人的資産」につながるということです。
しかし注意しないといけないのは、厳密にはコミュ力がありますと言うだけでは駄目で、そのコミュ力という武器を使って、結果として自分に仕事の依頼がもらえるようにならないといけません。ただ単に、知り合いが多いですと言うのは人的資産にはなりません。
3:業界生産とは
業界生産とは、簡単にいうと業界が持つ生産性のことです。こればかりは、自分の能力とは乖離した話になりますが重要な要素になります。この業界の生産性というのは、自分が所属してる業界がどれだけ儲かる業界なのかっていうことが、自分のマーケットバリューにつながるということなのです。
給料の高い低いっていうのも、この業界の生産性が関係していて、その業界が儲けられる業界かどうかで概ね給料の概算が決まってしまいます。
例えば、金融、広告などを扱う会社は、どこも比較的に高給なケースが高く、反対に飲食やウエディング関連は比較的に給料が低いと言われています。
自分が労働する単価を上げたい場合、儲かる業界または、急成長している業界に所属することが求められるわけなのです。
自分のマーケットバリューはどうだろう
これまでマーケットバリューが「技術資産」「人的資産」「業界生産」という3つの軸で構成されていて、それぞれの意味などが分かったと思います。
是非、皆さんも自分自身のマーケットバリューについて考えてみてください。自分の業務内容や職場を照らし合わせた時、あなたは、どこの会社でも通用する「技術資産」を持っていますでしょうか。
あなたに仕事を頼みたいって言って来てくれる「人的資産」の愛される力がありますでしょうか。そして、最後に所属している業界は儲かる仕組みに「業界生産性」は高いところで働けているでしょうか。
自分は大丈夫っていう人も、不安だと感じる人も、ここからのお話は重要な要素になってきます。それは、どうやってマーケットバリューを高めることが出来るのかということです。この辺りについて話を進めていきましょう。
マーケットバリュー上げるためには
マーケットバリューが高い人の特徴
どのようにマーケットバリューを高めていけばいいのかは、ご自身の職場を見渡してもらうと良いのですが、結論で言うと『マーケットバリューが高い人は、上司ではなくマーケットを見て仕事をしている』と人はマーケットバリューが高いとされています。
「上司を見ずにマーケットを見て仕事する」これは、かなり本質的な内容です。つまり、マーケットバリューがある人と、ない人の決定的な違いは、会社の中にいる上司の顔色を見て仕事をしているのか、お客さんを見て仕事をしているかの違いだということです。
もう少し具体的に言うと、マーケットバリューがない人すなわち全く価値が上がって行かない人というのは、社内の中で「上司の顔色だけを見て仕事をする」「周囲に褒められようと人が見ているところだけ仕事する」「最低限、怒られないように仕事をする」など、こういう人たちのことを言います。
こういう人は残念ながらマーケットバリューが全く上がっていきません。一方、マーケットバリューがある人はマーケットつまり市場やお客さんのことを中心に仕事をしているのです。
これってとても重要で、皆さんも、今の職場を振り返ってみて下さい。何か商品を開発しようとした会議などで、会社の上司や社長のイエスマンで社長が提案する開発商品が、顧客アンケートやデータと大きくかけ離れた製品だった時に、社長や上司に喜んでもらおうと仕事をしている人はマーケットバリューが上がりません。
反対に、市場やお客さんを見て「顧客が求めている製品とは違います」と伝えられる人は、マーケットバリューが高まる傾向にあります。
そういう意味では、マーケットバリューが高い人は、本質的にお客さんが、どういうものを欲しがっているのかをよく観察と調査をして、そのニーズに対応できるような製品を開発していくことが出来ると言えるでしょう。
マーケットバリューを上げるためには
これはですね不思議なことに、お客さんを意識して仕事すると、なぜか社内の人に批判をされる傾向や摩擦が起こりやすくなります。
私も、実体験としてありますが、お客さんを意識して会議で発言をすると、なぜか摩擦が生じたりします。色々な偉いさん達が「勝手なことするな」といいから「俺の言うこと聞いておけ」という形で言われたりもします。
こういう摩擦や障壁を乗り越えながらも、お客さんが求めるサービスや製品を提供するために社内で戦うことで、自分のマーケットバリューはぐんぐん高まっていくわけです。
これ言葉で言うのは簡単なのですが、なかなかできないことなのです。マーケット・お客さんを見て仕事するというのはめちゃくちゃ大事なのですが、残念ながら殆どのサラリーマンは出来ていないと思います。
このマーケット・お客さんを見て仕事するっていうのは、本当に強く意識しないと無理なのですよ。と言うのも、私も含めて、多くの人が陥りがちなんですけが、お客さんの生の声を聞く機会っていつも通り働いていると、実際あまりありませんよね。
でも、一方で自分の上司とか社長の指示や命令などは、毎日、数時間に1回くらいのぺースで入ってくるわけです。こうなると、当然、社内からインプットする声の方が聞く機会が増えるので、どうしても社内の声に影響を受けやすくなるのです。
あと、ユーザーのお客さんは、直接的に怒ってくる人は少ないですからね。でも、上司はユーザーじゃないけど、直接的に怒ってきますからね。こうなると、上司の言うことを聞いている方が楽なので、楽な方に流れてしまうっていうのもあると思います。
こういう仕組みを理解できずに、怒られたくないっていう気持ちだけに囚われて、上司の顔色ばかりを見て仕事をしていると、摩擦は起きにくいので楽は楽ですけども、自分のマーケットバリューはどんどん下がっていってしまうというわけです。
労働市場で価値の高いマーケットバリューの高い人になるためには、時には、摩擦や批判なんかもあるかもしれませんが、マーケットを見てお客さんを見て、仕事をしていきましょうということです。
この点は、私も日々、意識するようにしていますが是非、皆さんの心にも留めておいてもらえると嬉しく思います。
まとめ
マーケットバリューというのは、自分自身の労働力の価値のことで、このマーケットバリューが高いと転職市場でも人気の人材になれて、食いっぱぐれることが少ないですということです。
そして、このマーケットバリュー「技術資産」「人的資産」「業界生産」という三つの軸から構成されます。この三つの軸で自分にマーケットバリューがあるのかどうかを確認しましょう。
そして、このマーケットバリューを高めていくために、どんな働き方をすれば良いのかって言うと、社長や上司を見て働くのではなくてマーケッ市場・本質的なお客さんのニーズに応える仕事をしていきましょうということです。
特に、今の日本社会は、世界的に見ても「自己研鑽しない国ワースト1位」なので、世界的にみてもマーケットバリューはかなり低い人が多い傾向にあることは間違いないと思います。
詳しくは過去記事があるので興味のある方は、そちらもご覧ください。
しかし、会社の中で本当にお客さんが求めるニーズに合わせて仕事をしようと思っていても、なかなか難しくて、自分の意見も言えないこととかもあると思います。
ましてや、自分の意見を主張したのは良いけど、もしも失敗していたらどうしようとか・・・マーケットバリューを高めるための障壁は、様々なところで出てきます。
今回の記事を通じて、少しでもそんな人たちが社内で、マーケットバリューを高めるためには、ここで負けてたまるかという一つの材料にでもなれば幸いです。
共に、マーケットバリューを高めていきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。
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