実体経済に大きく影響を与えた新型コロナウィルスの猛威は、今後、資金繰りに苦労する企業や個人事業主のみならず、会社員にも多大な影響を及ぼすことでしょう。価値観や生き方すら変えかねないアフターコロナの荒波をどう立ち回ることがいいのか、具体的に考えていこうと思います。
正社員すら安泰とは言えない大不況が迫って来ている
新型コロナウィルスの世界的流行によって、様々なところで大不況が囁かれています。
もはや逃れられないこの現実にどう立ち向かうべきなのか。
投資の神様と言われたウォーレンバフェットですら、5兆円の損失を出して航空株を全て売却した事は世界に衝撃を与えました。
投資の神様ですら予測できない事態に直面しているのだからこれは相当に深刻だと考えることもできます。
この間、コロナ禍による影響で、航空業界や輸送交通物流など様々な業種の経済が打撃を受けている記事などを書きました。
農業や養殖などの産業では、高付加価値を生み出し、産業のシフトチェンジが進んでいたりしたのですが、これらの産業に貸付を行ってきた金融機関も沈没していく気配が濃厚です。
しかし、こんな絶望的な労働市場の中であっても、ここぞとばかりに優秀な人材の下にビジネスチャンスが加速している勢力もあります。
世界中に独自の経済圏を広げ、今や国家に匹敵する力を持つアメリカの(GAFAM)や、中国の(BATH)といった巨大テクノロジー企業がそれに該当します。
これまでは「eコマース」における(アマゾンVSアリババ)などの構図が注目されてきましたが、AIやビッグデータ、クラウド等巨大テクノロジー企業の事業領域がどんどん接近し、直接的な競争が激化します。
トヨタを例にあげれば、これからの自動車産業では、以前の記事でもトヨタに最大の危機が迫っていることからも分かりますが、もはや販売台数は重要ではなくなりつつあります。
自動車メーカーといえども、すでにサービスを得る勝負であり、さらにはプラットフォームの土俵を奪い合う勝負に変わっています。
自動運転や電動化はも当然のことでありますが、インターネットに常時接続され様々な情報をもとにサービスが利用できる現在のスマートフォンの役割を車の果たすコネクティッドカー(インターネットへの常時接続機能を具備した自動車)が主流になります。
どの業種においても、これらの変化に備える必要があります。
とは言え、中高年のサラリーマンが今からプログラミングを学ぶと言うのも見当違いで今後、何を指針にすればいいのか考えていくべきなのです。
外食産業でも今回のコロナを契機に、オンライン化を早期に実行し売り上げを伸ばしたところもあります。
そういう点で言えば今回のコロナのような不条理を受け入れ自分自身の本当の強さを再発見する良いチャンスだと捉えるべきだと思います。
先の見えない状況の今こそ、アフターコロナを見据えた生存戦略を考えておけば、新たな勝ち組になれるかもしれません。
テレワークが浸透した先に求められる必要な能力とは
アフターコロナの働き方として、テレワークが一気に普及した部分があると思います。
そして、テレワークが浸透した世界では、スキルよりも「プロヂュース力」や「束ねる力」がものを言うと考えられています。
それは何故かというと、今回のコロナショックで多くの企業が業績予測を下方修正し、その打撃からアフターコロナの世界ではリストラの嵐が吹き荒れると予想されています。
今後、社員全員をこれまでと同水準の待遇で雇うことが難しく不要な人材を企業で抱える余力がなくなってきます。
そして、人件費を浮かすために外部に投げられる(アウトソーシング化)が進み、大規模なリストラが起きることでしょう。
その場合、年功序列でなんとなく会社に居座っていた管理職だけでなく、部署や業務内容によっては若手から中堅社員もリストラの対象になるシビアな展開が予想されます。
部署で言えば人事や総務経理などはアウトソーシングがしやすく、そのすべてを正社員で回す必要がありません。
営業部門でもこれまでは若手が担っていたようなプレゼン資料の作成や、営業リストの整理など、定型的な作業はどんどんテレワーカーに代替されていきます。
そのほうが人件費が安く済みますし、実際にアウトソーシングしてみたらクオリティーも高かったりするのでこの流れは加速していくと思います。
図らずもテレワークが一気に浸透し、今後も加速すると予測されている日本の労働市場では、仮にリストラなどで会社を辞めてしまった場合、テレワーク業務を外注で受けていてもなかなか勝ち組にはなれません。
それでは、どのような能力がアフターコロナの労働市場では価値を持つのかというと、冒頭でも申し上げた通り、「プロヂュース力」や「束ねる力」になってきます。
その答えを知る手がかりになるのは、すでにアウトソーシングで支払われている報酬の相場から見えてくます。
プロジェクトマネージャー
月給600,000円
これらの相場は、各種の専門の職人がこれでけの報酬と、それに見合った成果を対価として提供するだけのクオリティを備えているということがこれらの相場から言えます。
当然、相場の中での競争に勝ちながら職人の道を極めていくのも良い選択ではありますが、それ以外の道でも、エキスパートの道ではない、ゼネラリスト的な職人を束ねて業務を推進していく力を持った人により多くの対価が支払われると言えます。
PowerPointできれいな提案書を作ったりExcelで複雑な関数を操ったり、コードをすらすらと書けるスペシャリスト的な人は確かに重宝されます。
しかし、こうした技術の持ち主は、今後、クラウドソーシングや海外のより安い労働力と競合するため、高い報酬が長期間約束されるほどの安定感はありません。
むしろ、これから必要とされるのは、そうした専門家集団をリモート下でもきちっとまとめられるプロジェクトマネージャーと言う役割に価値が見出されていきます。
PowerPointを使って文章を作成するアルバイトはたくさんいますが、一方でこうした職人を取りまとめて業務を進行管理するプロジェクトマネージャーは希少です。
そして、この分野に関しては圧倒的に人材が不足していることもあるため、業種にもよりますが希少価値も出て、より重宝される傾向になっていきます。
これらの点からアフターコロナの世界でものを言うのはテレワーカーを束ねる力だと思います。
まとめ
今回は、テレワークが普及した今後のアフターコロナに求められる能力の一つとして、アウトソーシングが増加するため、テレワークを上手く取りまとめることができるテレワークのプロデユース力や、プロダクト・マネージャー的な役割の人が重宝されていくでしょう。
それらのことから、以下のことが言えるのではないでしょうか。
- 専門性の高い技術者集団を取りまとめ、業務を推進する力をつけよう
- これらの能力は、サラリーマンとはなじみが深くこれまでの経験も活かせる
- 特に、現在、中間管理職というポジションにいる方に求められるスキル
リストラに闇雲に怯えるより、自分はどんなジャンルや業種の中であれば、その能力を発揮することが出来そうなのかを考えてみると良いでしょう。
今後、必然的に訪れる大リストラ時代に備えて、優れたマネジメント力を発揮できる市場を個々が意識して、新時代の荒波を乗り越えていきたいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
時給1200円から3000円
時給1100円から1800円
時給1100円から4500円
時給2500円から5000円