新興国でBTC(ビットコイン)の需要が急増した理由を解説

新型コロナウイルスの影響で、新興国への資金流出が続くなか、最近再び、暗号通貨(仮想通貨)BTCビットコインへの需要が高まりつつある状況について解説していこうと思います。

記事のポイント
  • アルゼンチン・レバノンなどでドルに代わる資金逃避先として購入されている
  • 自国の通貨が不安定な国や地域では、資産として浸透しつつある状況である
  • 4年に1度と言われるビットコインの量が半分になる「半減期」の節目だった

新興国でビットコインが資産の避難先になっている

現在、アルゼンチンでは、債務不履行のデフォルトと呼ばれる状況が懸念されており、アルゼンチン国内では外貨購入が制限されていたりします。

ペソの価格が年明けに闇レートで、およそ4割下落していて、その影響から手持ちの現金や資産の避難先としてビットコインへの需要が高まっているような状況です。

5月2日から9日までの1週間で、交換業者を通さないビットコイン取引高が過去最高の前年同期比で5・3倍を記録しました。

アルゼンチンなどの地元メディアは、取引所におけるビットコイン取引が通常の相場よりも2倍近い価格で取引されているとも報じていました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200314-00063943-coindesk-bus_all

これらの背景には、銀行サイドが預金の引き出しなんかを制限する動きなどをした結果、自国通貨の信用が低下して、割高でも良いからビットコインに換金しておく方が得策だろうと多くの個人投資家が増えて需要が高まったことが考えられます。

本来、ビットコインは世界共通のデジタル資産として、金などの資産に近いというように言われていて、今回のように自国通貨の信用力が日本のように安定していない国とかでは、ドルに代わる資金逃避先として扱われます。

暗号通貨は、2017年末に途轍もないバブルが発生していましたが、本来、ビットコインなどが注目した当初は、自国通貨が不安定な地域では資産として扱われるのではないかということで一気に注目が集まっていました。

そういう意味では、ここにきて資産の避難先としての役割を担う存在として、少しづつではありますが、着実にそのポジションが浸透しつつあるのかもしれません。

新興国でのコロナ拡大で、ビットコインの需要が急増

コインダンスという暗号通貨の情報サイトが出していたデータでは、ビットコインの取引高需要が急増しているのは、ブラジルやチリなどの中南米の地域、そして、エジプト、南アフリカなどのアフリカ地域などが目立っているようです。

現在、先進国ではコロナ感染がピークを迎えている感がする一方、新興国では今まさに拡大が広がっている感もあり、新興国での資金流出が行われているのではないでしょうか。

実は、5月の12日はビットコインのマイニング報酬で手に入るBTCの量が半分になる「半減期」というイベントを迎えていました。

半減期の時には価格のボラティリティ(価格変動)が大きく動いたりします。

この、ビットコインの半減期に関連した価格上昇の思惑も重なって、ビットコインに一気に資金が集中して資金が流れたのもあると思います。

しかし、新興国の需要が急増したとはいえ、ビットコインの相場に与える影響自体そのもは、まだまだ限定的と言える状況です。

シンガポールの暗号通貨分析サイトによると、2019年のブラジルでのBTC取引高は、合計で6億3230万ドル(約680億円)とのことで、これは、米国取引の28分の1程度になります。

これらのことから新興国での需要が急増したとはいえ、まだまだ新興国そのものの資本が絶対的に少ないので、相場そのものを長期に渡って、大きく動かし続ける存在まではいかないのではないかと予想されています。

これまでビットコインそのものが資金の逃避先として扱われたのは、暗号通貨そのものが持つ性質としては良い流れだと個人的には思っています。

今回は、新興国からの需要急騰ですが、これが先進国から需要やそれこそ、大きな機関投資家からの資金が流入することが今後あれば、もっと大きな価格変動が起きるので注目していきたいですね。

bitbank
GMOコイン

 

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