これまで1人経営を行ってきて、常にビジネスの現場で耳にするマーケティングとブランディングという2つの言葉。1人ビジネスを行う上で大切にしたいポイントを自分が感じる点などを踏まえて考えて見たいと思います。
「1人ビジネス」のマーケティング
「1人ビジネス」で継続的にビジネスを続けていくための売上の上げ方についてお話しします。売上がなければ事業はつぶれてしまうか、継続不可能になってしまいます。決して売上高至上主義だけに陥りたくないところですが、売上を上げることはとても重要です。
売上を上げるために必要なことは色々とありますが、まずは「マーケティング」をしなくてはなりません。「マーケティング」とは、商品やサービスに合わせて、付加価値をつけて市場で売ることとして定義することが出来ます。
今の時代や未来においては、お客と契約するための営業活動自体が必要ない場合もあるでしょうが、まずはお客となる人を自分のところまで引き込むことをマーケティング捉えてもいいと思います。
最近のマーケティングの多くは、ネットを使って行われることがほとんどかもしれません。
ホームページを用意して、アクセスしてくれた人に申し込んでもらったり、間い合わせをしてもらったりすることが普通になっています。
また、メールマガジンとかブログ、twitter やFacebook ページなどを利用して、見込み客としてコンタクトを取ることも普通に行われています。
とにかく、お客様候補(商品を買ってくれそうな人たち)に対して有用な情報を発信して、それを見てもらって問い合わせや申し込みをいただく、というのが、現代のマーケティングの王道と言えるでしょう。
ただ最近では、そのようなやり方が当たり前になりすぎてしまい、誰もがやっているので、よっぽどうまくやらないと大して差がつかないし、目立たずに埋もれてしまい、何の効果も生まないままということも多いようです。
それならば、逆にネットを利用せず、リアルでマーケティングしていったほうが有効という場合もあったりします。
会う人や周りにいる人たちに対して、役に立つことをやっていく、ということもひとつのマーケティングです。
自己中心的な考えとかではなく、利己心をなくして、相手のことを第一に考え、相手が必要とするものや喜ぶことを丁寧にやっていくことが大切なのかもしれません。
例えば、街中に開店したカフェとかであれば、初回に来店してもらった時に、こだわりのコーヒーをお試し価格で提供したり、ちょっとしたデザートを付けたりするのもいいかもしれません。
お客が喜びそうなことは何でもやってみて、まずはGIve &Giveの精神で接点を持っていき、いい商品を提供していくといったやり方です。
提供する商品と関係なく、地域の人たちのために貢献して、そこで得たネットワークから仕事をいただくような方法も考えられます。
事業をはじめるときは、とにかく「売りたい」という発送が先行しがちですが、割と余裕のある経営計画を持って、売上をあまり必要としない事業形態などを考えて、まずは貢献を積み重ねていくというのも、これからの時代は必要かもしれません。
自分が持っているサービス精神を、まずはお客や周りの人に配っていき、あとで回収するような考え方をするのが、これからの時代に合ったマーケティングのやり方です。
そういう意味では投資と同じかもしれません。
とにもかくにも、あまりガツガツせず、自分ができることで相手の役に立つことを考え、それを提供していくことが、売上を上げたり経営を成り立たせたりするためのコツかもしれません。
「1人ビジネス」のブランディング
よく「ブランディング」はとても重要ということをSNSや動画で発信している人は多くいます。
確かに場合によっては、ネット上で目立つために発信するなどして、自己のブランディングを確立し、知られる存在になる必要があるかもしれません。
ブランディングというのは、その業界の市場で明確なポジションを築く(○○と言えば・・・)というポジションを確立することと言えます。
しかし、それがどのレベルまで到達すればいいかもはっきりしませんし、基本的にはそれほど目立たなくても「1人経営」は成立すると考えられます。
「全体に向けたブランディング」ではなく、必要な売上を上げられるだけの、特定の人(的確な市場)に向けたブランディングが確立していれば問題ないと思っています。
特に限定された地域などでお店を開く場合は、その商圏での知名度があればいいですし、ネット上で商売をするにしても、有名ユーチューバーのように数百万件のチャンネル登録がある必要はなく、自分が商売をするジャンルにおいて必要なお客様に知られていればいいという話です。
オフラインでもオンラインでも、誰もが知る存在になるということは、商売は楽になるしアプローチするお客の数も増えていきます。
しかし、有名になることで、いわれなき耕誘中傷を受けて精神的に参ってしまい、コメントやメールの返信が増えてしまい、時間がなくなる場合も多いでしょう。
商売を成立させるためにブランディングを確立させたのに、それによって商売に悪影響が出ることは避けたいところです。
ブランディングなど気にせず、自分が決めた方向に進みながら、少しずつ積み重ねていくことが大切です。
「1人ビジネス」においては、地道に周りを固めていって、じわじわと売上を上げるための地盤を固めて、少しずつ大きくしていくことが大切です。
また、ひとつのお客に頼るか、多くのお客から収益を上げるか「1人ビジネス」において、売上の対象をどう決めていくかということも重要な要素となります。
「1人ビジネス」のマネタイズ
1人もしくは1社と付き合って、そこから大きな売上を上げるのか、多くのお客から少しずつ売上を上げていくのか、はたまた目に見えない相手、例えば不特定多数から市場において少しずつ分け前をもらうのかを考えるのは大切です。
- :1つの顧客からほとんどの売上を上げるやり方これは一言で言えば「下請け」と呼ばれるものです。このやり方は、大きな会社の業績や仕事をもらう企業の意向に大きく左右されてしまうというデメリットがあるのですが、その会社の基盤がしっかりしていれば、永続的に続けていけるというメリットもあります。多くのフリーランスは仕事を受注する会社が1社に依存してしまっているケースが多いというデータもあって、1社だけに依存した収入源は避けたほうがいいですが、仕事をくれる企業の状態なども的確に見ながらやっていけば、安定して事業を継続していける場合も多いです。タイトル シンプルな 枠 だよ
- :多くの会社や個人から売上を上げるやり方これはBtoC (個人に商品などを提供する)が主流ですが、多くの会社と取引をするために事務作業などの量が膨大になるデメリットがありますが、売上は比較的に安定して、相手の意向に影響されにくいメリットはあります。知り合いの税理士などは、この方式で、数十社とお付き合いをして、毎月定期的に「顧問料」 という形でお金をいただいています。1社との取引がなくなっても、収入源が分散されている為、あまり全体に影響することがなく、安定して経営を続けていくことができます。
これらの、BtoC方式のビジネスに関しては、お金を回収しにくいデメリットがあり、個人は「経費を使って買い物をする」という概念がもともとない場合がほとんどです。
こちらの会社が売上を上げるということは、相手(個人)にとっては出費となるため、お金が出にくくなります。
このあたりに気をつけていけば、多くの会社や個人から売上を上げることで安定していくので、個人的におすすめしている方式です。
これからの時代、さらにいいのが「不特定多数から少しずつ分け前をもらっていく」方式や、または、政府など信用のおける大きな組織母体からもらうような方法です。
これは、社会保険労務士などの資格を利用して「助成金」の申請を依頼者に代わって代行して行い、国からもらえる助成金や補助金の一部を成功報酬としてもらう商売です。
これは見方を変えると「国から売上を得る」ということになります。
下請けの仕事と、多くのお客様から売上をもらう事業、そして不特定多数から意識されず売上を上げられる事業。これらを組み合わせて、いろんなことをやるというのもひとつの方法です。
自分の事業をはじめる前に、どのような売上形態がいいのかを分析して、検討していってはいかがでしょうか。
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