今回は、私が10年間で1万人を超える起業家や副業家のお手伝いをしてきた中で、優れたビジネスパーソンの多くが備えていた共通マインドを4つご紹介したいと思います。
結論から言うと、これまで見てきた中で「自分で稼ぐ」ひとたちの中でも、効率よく大きな成果に繋げている人達の特徴としては以下のような点が挙げられます。
- 問題解決よりも問題設定に疑問を抱く思考
- 一石三鳥、四鳥の成果を狙うための思考
- 周囲を巻き込んで大きな成果を得る思考
- ゴールから見て効率よく動く逆算思考
これから、これらの内容について深堀りしていこうと思います。
問題解決よりも問題設定に疑問を抱く思考
少ない努力で効率よく目標達成や成果が出るのであればもちろん、それに越したことはないと思います。
しかし、そのようなことは現実的に難しくて、なかなかありません。
そういう現実的な事情から、何故か多くの人が「努力することは当たり前・・・」という基準で考えていて、努力をすることを全く疑わない状況にあるようにも思います。
それは一見すれば当たり前なのですが、努力しなくてもうまくいく方法があるのであれば、それに越したことはないというと思います。
しかも、その考え方や発想そのものを、消してしまうということは、大きな問題だと思っています。
楽して、ズルをして上手くやる方法があるというつもりは毛頭ありませんが、根性論や、精神論、または感情論的な話ではなく、徹底的に頭を使うべきだと言いたいのです。
今までの常識として考えていることや、既成概念を変えるために、問いを変えていきましょうということです。
いつの時代でも、成果の出ない人というのは、往々にして、間違った問いに正しく答えている人だったりするものです。
こういうケースの人は、なぜ自分が間違えたかに気がつきません。
答えが間違っていたんだと思ってしまい、そもそもの「問い」が間違っていること気付かないことがほとんどです。
よく、うまい問題設定のためには「トヨタ改善方式」の「なぜ(Why)」を繰り返し続けることがとても効果的と言われています。
また、リフレーミングという手法も有効で、リフレーミング(reframing)と言うのは、ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事について、その枠組みを外して、別の枠組みで見ることです。
たとえば、あなたが超高層ビルを管理している会社の社長だとします。
毎朝、エレベーターホールには入居しているテナント企業の従業員が長蛇の列をつくっていて、クレームが殺到していると想定しましょう。
あなたは、どのように、この問題と状況を解決しるでしょうか。
よく出てくる答えとしては、「エレベーターを増設する」「エレベーターで止まる階と止まらない階をつくる」「階段を利用してもらうキャンペーンを考える」や、最近の流れだと「リモートワークを推奨してもらう」や「時差通勤を推奨する」などの答えが出てきたりするものです。
これって、案外、正解っぽい感じがすると思いますが、これらの答えは、全て同じ答えに見えてしまうのです。
なぜかというと、問題設定が全て同じで、そこから出てきた答えだからです。
これらの答えの全ては「エレベーターの輸送効率が悪い」ということを問題にしています。
たとえば、問題設定を「輸送効率」ではなく、エレベーターホールで待っている時間が
無駄な時間として捉えられているから「クレーム」が起きていうると考えたらどうでしょう。
すると、待ち時間そのものを「楽しい時間」や「前向きな時間」に変えることができれば良いのではないか、という問題設定にも考えることが出来ると思います。
このように問題設定が変わると、答えも変わります。
一石三鳥、四鳥の成果を狙うための思考
私の知人の社長で、面白社長さんがいるのですが、その社長は、現役で自分が経営する会社を持っているのですが、仕事の合間に自分自身を派遣スタッフとして登録して働いているのです。
この社長の会社がうまくいっていないとか、少しでも小銭を稼ごうというために派遣登録をしているのではなく、会社の業績はうまくいっているのです。
むしろ、今よりも一層うまくいくようにするために積極的に派遣登録をしているというのです。
聞くと、派遣先の会社で働くことによって、価値のある情報を手に入れることができたり、その会社で働いているということが自社にとっても箔が付いたりするみたいで、働いているようです。
これは、私自身も話を聞いて、とても納得いきました。
自分自身を派遣登録して働くことでの、メリットを上げると次のようなことがあります。
- うまくいっている会社のノウハウや考え方を自社に生かすことができる
- 自社だけでは手に入れることが出来ない情報が入ってくることがある
- 自社では出来ない巨額の施策を体験することができて肥やしにできる
- 発想がそのものが凝り固まってしまうことを防ぐことができる
- 派遣される会社によっては、関わりを持っていること自体が価値になる
このように、たった1つの動きですが、その動きが多くの意味や効果を見出すことも考えることが出来ます。
もっと、いえば、この行動を選択をする上でのリスク自体もないわけです。
しかし、普通はこのようには考えません。
むしろ、お金を払って教えてもらおうとか、お金を払って自社プランドを強化してもらおうと考えたりするものです。
お金を払って何かを得るということは、誰でもできるし、思いつくことです。
しかし、もっと一石二鳥、三鳥と考えて、何をすることが一番良い成果にの繋がるのかを考えるべきなんですよね。
周囲を巻き込んで大きな成果を得る思考
「早く行きたいなら1人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」というアフリカの格言があります。
成果を出す人は自分1人だけで出来ることの限界も知っているものです。
その点、組織になると、大きな歯車を動かすため獲得する成果も大きくなります。
そのため、そもそも最初からどうやったら、上手く周囲を巻き込むことができるのか・・・この視点で上手く物事を考えている人もいます。
まわりを巻き込むということには、いろいろな要素が含まれています。
まず、目標やビジョンが明確で、その道筋(ロードマップ)が明確であることも大切ですし、巻き込む人がいたとしても、なぜ、その人は自分の目標に賛同して、巻き込まれてくれるのかを理解することも大切です。
これは、多くの場合、お金で解決できることもあれば、そうでないこともあります。
お金以外で、まわりを巻き込む要素といったら「人間力」といっても良いかもしれません。
つまり、自分たちがどのようにあるべきなのか、どのように振る舞うことが良いのか、いかに話を持っていくべきなのかが大切になるわけです。
相手から見て、協力してあげたいと思われる自分ということを理解するということでもよいと思います。
そのためには、自分から積極的に周囲の人に関わりをもつことや、自分の方から人を信じてあげるなどが大切になります。
ゴールから見て動く逆算の思考法
子どもの頃、1人で自転車に乗れるようになるのに、何回も転んだりするものです。
どんなバランス感覚を持った人でも、自転車に乗れるようになるためには「100回」位は転ばないと自転車に乗れないと仮定したら、101回目には乗れるようになるということも言えます。
この前提で次の問いを考えてみてください。
100回「転ぶ」ことは失敗なのか成功なのかということです。
どうやったら一番早く、自転車に乗れるようになるのか・・・その、答えは、100回「転ぶ」ことは成功で、最速で100回「転ぶ」ことが正解ということになります。
100回「転ぶ」ことは絶対必要条件になるからです。
でも実際はどうかというと、最速で100回も転倒するかというと、そうではなくて、子どもでも、どうやったら転ばないかを考えたりするものです。
これは、単純に「転ぶ=失敗」という思考があるからです。
絶対にできるわけがないのに「どうしたら最初の1回目から転ばないで乗れるか」ということを考えて、最初の1回目に挑むまでに時間がかかってしまいます。
これは自転車に限った話ではなく、事業を始めるときや副業を始めることなどでも同じだと思います。
「自分で稼ぐ力」が強い人や、成果を出す人というのは、常にゴールを意識してそこまでのプロセスを考えています。
これは言い換えれば「今より、どうやったらもっと上手くできるか」を常に考えているというわけです。
ちょっと先や、未来のゴールをいつも見据えて考えながら、今、このタイミングで何をすれば、最も少ない時間やエネルギーで効率よくゴールにたどり着けるかを考えています。
もう少し具体的なイメージで言えば、成果が出る人は、最初に答えを見に行ってい
ます。
これはどういうことかと言うと、仮に、学習時間で1年間は必要とされている難関の試験があった仮定しましょう。
そして、その試験への準備期間が1ヵ月しかないとして、それでも受かろうとした時に貴方はどうするでしょうか。
その答えは、「試験に出てくる問題を予想」して試験に挑むということになると思います。
過去の傾向から、こういうものがよく試験に出ているとか、時代背景を考えたり、主題の趣旨などから考えると、このようなテーマに変わってくるかもしれないなど、傾向と対策を準備しておくことでしょう。
一人で稼ぐための大切な思考法として、逆算で考える思考というのは、目標達成と小さな成果を積み上げていくときに、とても重要になる思考です。
まとめ
今回は「自分で稼ぐ人」たちが持つ、4つの特徴をご紹介しました。これらの話を整理すると、以下のようなことが教訓化することが出来ます。
- マインドを変えるためには、目的を全て「自分の成長」に置こう
- お金を払って何かを得るということは誰でもできることと理解する
- 最初から転ばないようにと思うから、最初の一歩に時間がかかってしまう
- 先に正解を見に行くことで、そこにたどり着く道は見つけることができる
私自身も、自分で稼ぐ身の立場として、まだまだこれからという人間です。
これらのことを意識しながら、自分のビジネスを今よりももっと育てていきたいと思います。共に一緒に頑張りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。