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法則21:単純明快
単純明快というのは、マーケティングにおいては商品の効能や特性を一点に絞って言い切った方がシンプルで価値が伝わりやすいとして効果的になります。
商品の特性や特徴を複雑に説明をすればするほど、販売効率が低下するとされており、説明する内容は特徴的な1点に絞り、その他の特性についてはその他の中で解説する方が販売効率が上がる方法です。
これらの2つを活用することで、お客さんが選択する上での思考する手間を省き、購入までの決断に到る手助けをして上げることが効果的と言えます。
法則22:罪悪感
マーケティングにおける「罪悪感」というのは、よくあるものとして「試供品」や「試食」などのギブを提供されると、テイクとしてお返ししないとという心理が働いたりします。
これらの施しを受けると、お返しをしないといけないという心理効果を「返報性の心理」と呼びます。
- 試食・試供品・試乗など
- 手土産・プレゼント
- 本業以外の手伝い
活用のポイントしては、お客さんが恩を感じて、買いたくなるように何かを与えます。
例えば、本業以外の手伝いなどは、保険を扱っている人たちが「何か困りごとはありませんか?」と御用聞きのような形で、本業とは異なる用件で役に立つことで、保険に入ってあげた方が良いなと感じさせるやり方などがあります。
重要な点としては、ギブするタイミングと自然に感じさせることで、返報性の心理が強く働いたりします。
法則23:具体性
これは、マーケティングや営業にはとても重要な要素で、一つの提案をするにも「曖昧な説明」よりも「具体的な説明」の方が良いということです。
具体的な説明を行うことで、信頼性も高まり、購買における意欲も高くなります。
- 定量的な数字を使って説明する
- 客観的な事実やデータを上げる
活用のポイントとしては、曖昧な表現や内容を見直して具体的な数字や客観的なデータや根拠となるエビデンスを取り上げて相手に提示して上げることが大切です。
法則24:親近感
親近感というのは、頻繁に顔を合わせることで親近感が湧くというのもありますが、ここでいうマーケティングの親近感は、異なる2つのブランドがあった場合、お客が親近感を持つブランド(愛用しているブランド)の方を「知っている」「いつも使っている」などの理由から親近感があるブランドの方を選択する確率が高くなります。
例えば、iPhoneを使っている人が、パソコンを購入する時にいつもiPhoneを使っているので、パソコンでもMacを使おうと考えるようなものです。
また、この親近感の効果は宣伝・広告でも有効で、宣伝なども繰り返し行うことで、お客に馴染み深い企業という親近感が高まります。
そのために、意識的に記憶に残りやすくするために、CMや広告はインパクトの強い広告を打ったりする傾向が多くなります。
法則25:パターンニング
パターニングという言葉は聞き慣れないと思いますが、単純に説明すると上手くいっているマーケティングの内容パターンを真似していきましょうということです。
アメリカのシュガーマンは、パターンニングと言っていますが、日本でも「守・破・離」という言葉があり、「守」は型を守るということで、「破」は型を破るということ「離」は型から離れるという意味です。
- お客さんへの質問の仕方など
- 企画書の構成や見せ方など
- セールスレターの作り方
- 商品のラインナップや価格
重要な視点としては、様々な業界や分野で最も活躍している人を見つけてパターンを研究することが重要なポイントです。
その人の手法や成功パターンをマネして、自分なりの独自の考えなどを加えていくことが大切です。
法則26:期待感
マーケティングにおける期待感というのは、その商品における特徴を取り上げるだけでなく、その商品を持つことで手に入る未来を提示して上げることです。
【特徴】
- 綺麗な音質と動画を見ることができる
↓
【手に入る未来】
- これ一台あればYouTubeに動画投稿できる
【特徴】
- お財布ケータイ・ゲームなどができる
↓
【手に入る未来】
- 余計なモノを持たずに手ぶらで外出できる
期待感を高めるポイントとしては、特徴だけでなく、お客さんにとっての利益や良い未来の可能性への期待を先回りして提示して上げることが大切な要素です。
法則27:好奇心
商品を説明する時に1から10までの説明をしていると、好奇心が持てない話だと話を聞くモチベーションが低下していきます。
そのため、ビフォーからアフターに至る上でのセールスプロセスの中に、好奇心を強く刺激するための「好奇心の種」を作ることが効果的とされています。
それは、セールスプロセスの中に「これだけの効果を発揮するための秘密が〇〇にあります」など、好奇心を刺激するような形式でお客さんの関心を引きつけるようにします。
そうすることで、お客さんは「気になる・・・」「早く知りたい・・・」などの心理になります。
これらの重要なポイントとしては、セールスの導入部で「好奇心の種」を使って、あとで種明かしをすることを約束した上で伏線をはることです。
上手く伏線を張ることができれば、お客さんは、その好奇心が満たされるまで注意してこちらの話に聞き耳を立てることになるでしょう。
法則28:市場とのマッチング
提案を行う上で、市場とのマッチングを常に考慮しましょうということです。
例えば、セールスマンが「売りたいモノ」とお客さんの「欲しいモノ」がマッチしていないと「私には関係ないモノ・・・」や「今は必要ない・・・」などのNOを引き出してしまいます。
ここに、市場(お客さんのニーズ)との差が生じていることになります。
ここの差を解消して、こちらが売りたいモノとお客さんが欲しいモノのマッチングを上手く行うことが「市場とのマッチング」ということになります。
重要なポイントとしては、お客のニーズ(本質的に満たしたい欲求)を把握して、必要としていないものは1つ残らず取り除いて、提案アピールしないということです。
法則29:考えさせる力
考えさせる力というのは、セールスプロセスにおいて、説明や話を聞きながら、お客さんに「考えさせる」箇所を
作っていきましょうということです。
なぜかというと、セールス提案で1から10まで親切丁寧に説明をしても、お客さんの立場からすると「この人の言いたいこと分かった・・・」ということで興味や関心をなくしてしまいます。
これを敢えて、お客さんの頭を使って考えさせることで「好印象なメッセージ」にすることができます。
重要なポイントとしては、セールストークは分かりやすくする必要はありますが、あまりにも分かりやくし過ぎて先が読まれて、飽きさせるのではなく「頭を使わせて考えてもらう」ようにするということです。
法則30:正直さ
シュガーマンは著書の中で、最も大切なこととして「正直さ」をあげています。
シュガーマンは「思っている以上に、お客さんは賢い」と言っています。
例えば、セールス提案で何かしらの説明に嘘があったりした場合、それは今の時代、SNSやネットを通じて拡散され、結果的に企業の業績不振や低迷を呼んだりするものです。
シュガーマンは全ての販促媒体やセールストークを見直して、こちら提案していることや説明で言っていることが全て本当かどうかを確認するべきだと言っています。
最初から騙そうと思って嘘をつく人というのは論外ですが、そうは思っていなくても何かしら都合の悪いことを誤魔化すようなことをしたりすることをせずに、相手が無防備と感じるくらいに正直であることが大切なことだとシュガーマンは著書で言っています。
まとめ
今回は、伝説的なマーケターであるシュガーマンのマーケティング30の法則ということで解説しました。
営業職における当たり前と感じる要素や内容もありますが、この本では、そんな当たり前の内容でも上手に言語化して整理された形で表現されているので分かりやすいと思います。
営業職でのセールストークでも有効ですが、商品のPRや宣伝・広告などでも非常に有効な手法が載っています。
それこそ、今、売れている商品や話題の広告や商品のPRなども、今回のマーケティング30の法則に沿って作られていることがほとんでであったりします。
これを機会に、本書を本格的に手にとって読んでみても更にマーケティングの見識が深まったりするのでおすすめだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
①提案の内容をシンプルにするために省けるものは省くこと
②顧客の選択を助けるための工夫を考える