これまで、いくつかの案件で新商品や新サービスを展開に関わってきて、様々なマーケティングの手法を活用してきました。マーケティングにはいくつかの方法や種類があって、活用の仕方で売り上げも大きく変わったりします。今回は、マーケティングの基本となる手法や使い方を解説します。
私たちは物を買っていたのではなく、実は無意識の内に「買わされていた」と言っても過言ではないくらいに、巧みに私たちの購買心理をついたマーケティング手法があります。
その一つが、フレーミング効果です。
フレーミング効果について
同じ意味の言葉でも言い方や表現を変えると受け手の印象が変わるっていう心理効果を狙った手法で、色々なカタログや勧誘に使われています。
フレーミング効果というのは、カンタンにいうと「表現方法を変えるだけで誘導できる」印象操作を行う心理操作のことです。
このフレーミング効果の有名な話があります。
という①の話と、もう一つ②の話として、
貴方は非常に重い病に罹っていて、手術をしたら助かる可能性もあります。
「成功確率90%の手術ですが、受けますか?」
という感じの2つの話が出た時に、気づく人もいると思いますが、話している内容はまったく同じことを言っているだけなんですよね。
でも、人間の心理効果として話②の成功という感じの前向きな(ポジティブ)な要素を含んだ話の方が人は手術を受ける割り合いが多いという効果です。
フレーミング効果の活用例を紹介
これがビジネスの現場では、「顧客満足度95%」「全米が感動した」「野菜1日分」等々・・・
どれも、一度は聞いたり見たりしたことのある表現だと思います。
最も、よくある手法としてはサービス提供の値段の表現として、年間で言うと12,000円かかるサービスでも月額1,000円で提供と言われた方が安く感じるという言い方です。
このほかにもフレーミングが活用されている表現
- 「1勝4引き分け」ではなく「5戦無敗」
この表現だと勝てない印象よりも、強そうな印象が残ります - 「30歳までに彼女が1人」ではなく「30年間で付き合った女性はたった1人」
この表現だとモテない印象ではなく誠実な印象を残せます - 「果汁以外80%」よりも「果汁20%」
この表現だと80%以外に不安感が出るので果汁20%を前面に出した方が印象が良いです - 「車で1時間15分」よりも「車で75分」
この表現だと時間が長い印象ですが全て「分」で表現される印象も短く感じます - 「50%OFF」よりも「2つ買ったら1つ無料」
この表現もよく目にしますね。実際に無料を見せた方がよく売れます。
世の中を見渡すと、もっと多くのフレーミング効果を狙った表現はあると思います。有名なタウリン1000㎎配合とかね・・・1000㎎って1gなんで、CMで「1000㎎配合!!」って言われると多く感じながらCMを見ていたもんですよ。
このように、フレーミング効果っていうのは、メディアがニュースなどでも印象操作に使ったり、様々なシーンで活用されています。
フレーミング効果を使いこなす方法
私が、企業のマーケティングサポートで製品カタログやPR動画の制作をする時に、心がけている点は以下のことです。
- 反対側からスポットを当ててみる
- ネガティブ要素をポジティブに変える
この2つを意識するだけで、必ず、その商品を売り込むポイントが見えてきたりします。
例えば、落ち着きがない人と言うのではなく「多動性が高い人」と言うような感じですね。
あとは、必ず、どんな人やどんな製品でも見方やスポットライトの当て方で表現をポジティブに変えることは出来ると言うことです。
さっき、活用例の中でも言った「顧客満足度95%」という表現などは多くの企業が使っています。その謳い文句の文言というのは、ひょっとしたら「アンケートに回答してくれた人100人」かもしれませんし「20代の女性限定」かもしれません。
しかし、スポットライトの当て方次第で「実際に95%の人から満足」を頂けていたら、このフレーズを使えるということです。
また、普段の会話やコミュニケーションでも言い回しを変えて、ポジティブ表現をすることで相手の印象も変わります。
このフレーミング効果というのは「物は言いよう」っていうことです。
仕事や恋愛など使えるフレーミング効果を使ってポジティブ変換をしてみてはいかがでしょう。
また、色々なマーケティングについて話をしてみたいと思います。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
貴方は非常に重い病に罹っていて、手術をしたら助かる可能性もあります。
「100人中10人が失敗をする手術ですが、受けますか?」