日本の会社員の実態と、その絶望的な価値観に迫る!

パーソル総合研究所が、日本を含むアジア太平洋地域(APAC)14の国で、就業実態・成長意識についてインターネット調査を実施した調査を出しました。その結果を基に、日本のサラリーマンの価値観が、絶望的だという話をしようと思います。

その調査では、日本は出世欲が最低ダントツで自己研鑽していない国ということが分かる調査結果が出ました。アジア太平洋14カ国を調査した結果、上昇志向に関する日本の特徴として「管理職志向」と「出世意欲」が異常に低いという2つの調査データが出てきました。

1:上昇志向に関する日本の特徴

現在、非管理職である人に聞いたところ、ほとんどの国で5割を超え、インド、ベトナム、フィリピンでは8割以上だったが、日本は管理職になりたい人の割合が21.4%で14ヵ国・地域で最も低かった。逆に言えば、日本では積極的な管理職志向を持たない人が78.6%もいるとことです。

出典:パーソル研究所

要は、みんな平社員で仕事がしたいということです。これは、私自身、絶対にダメってことはありませんが、上を目指して働くのも良いのにという感じはします。

しかし、8割ぐらい人は、みんな出世欲はなくて、平社員でいたいという上昇意欲は、ないということですね。

まぁ、出世することが全てでは無いので、これに関しては今の日本ってこんな感じなのか・・・って感じもするのですが、もう一方の調査データが少々厳しい感じはしますね。

2:自己研鑽しない日本

勤務先以外での学習や自己啓発について、日本は「特に何も行なっていない」が46.3%で14ヵ国・地域で最も高い。2位のオーストラリアと比べて24.8ポイントも下差があり、世界的にみても断トツで自己研鑽していない。という結果が出ました。


出典:パーソル研究所

3:起業・独立志向が低い日本

日本の起業・独立志向に関しては15.5%で最も低いという結果も出ています。その結果、現在、高度なスキルを有する人材が不足しているというデータも出ています。

上記の記事では、特に人材が不足している分野は、人工知能(AI)技術者やデータサイエンティストなどのデータ分析官などのIT(情報技術)の高スキルの人材が不足しているとされています。

4:職場の人間関係・休みやすさ重視の日本

日本人が仕事選びで重要視するベスト3は以下になります。

1位:希望する年収が得られること

2位:職場の人間関係が良いこと

3位:休みやすいこと

年収が得られることは、他の国でも1位か上位を占めているのだが、「職場の人間関係」や「休みやすさ」が日本ではベスト3に入っていて、日本独自の傾向がみられる結果となりました。

これは、予想ですけれども、「職場の人間関係が悪い職場が多くて」「休みにくい環境を作る職場が多い」ということなのでしょうね。今の、多くの日本人が職場に対する不満や解消したい問題が浮き彫りになった結果とも言えますよね。

ダイバーシティに関する日本の特徴

1:ダイバーシティ受容度が低い日本

ダイバーシティというのは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方ですが、日本は「女性上司の元で働くことに抵抗はない」で最下位で、「外国人と一緒に働くことに抵抗はない」で最下位、「年下上司の下で働くことに抵抗はない」でワースト2という調査結果がでました。

これは、女性が上司でも嫌で、外国人が上司になるのも嫌、年下が上司になるのも嫌というトリプル3という結果が出ています。しかも、上昇意欲は無いので勉強とかはしていませんということのようです。

2:日本人は高齢になっても働き続けたい

今回の調査では、日本は働き続けたい年齢が63.2歳で、最も高いという結果が出ました。これは、労働に対しての価値観が異なるのが顕著に出ているように思いますね。海外のキリスト教なんかでは、労働は「罰として」扱われますが、日本人は、労働は「善行で徳を積むもの」とされ、長時間労働は優秀な証とされてきたのもあると思います。

転職に関する日本の特徴

1:勤務先の満足度が低い日本

日本は勤務先に関する満足度が低いという調査結果が出ています。

  • 会社全体に満足している人は52.3%
  • 職場の人間関係に満足しているは55.7%
  • 直属の上司に満足しているは50.4%
  • 仕事内容に満足しているは58.2%

これらすべてで最下位という結果で、これが日本の現実だということです。

2:勤続意欲は低いが転職意向も低い日本

今の勤務先で働き続けたい人の割合について、日本では52.4%で最下位。一方、日本の転職意向は25.1%でこちらも最下位。続けたいとは思ってないけど、積極的に転職をすることは考えていない。

3:日本は転職で年収が上がりにくい

日本は転職後の年収が上がった人の割合が43.2%で、最も低いという結果が出ました。日本以外の調査結果では、6割以上は年収が上がっているらしいです。

まとめ

今回の調査結果では日本だけが特異な数字が露呈して、労働社会において悲惨的な調査結果になったと分析できます。

少し前にも、トヨタ自動車の社長が終身雇用は難しくなってくると宣言していた通り、日本型の雇用形態は、その機能を失いつつあります。今後の日本社会では、自ら学んで力を付けて、自らの市場価値を上げて人的資本を高めていき、転職もひとつの手段として自ら形成していき個人が上手に社会を渡り歩く社会になっていきます。

会社の中で発生する同調圧力に流されていたり、自社でしか通用しない潰しの効かない業務に溺れていては、自分で稼ぐ力は養われません。私自身も、今回のパーソル総合研究所の調査結果を見て、自己研鑽だけは少しづつでも良いので上げて行きたいと改めて思いました。

自己研鑽というのも、何も難しいことをすることは無いと私は思います。エン・ジャパン株式会社の調査では、自己研鑽で取り組んでいるトップ3は「資格取得の勉強」「ネット・アプリでの情報収集」「書籍やメルマガの購読」が上がっていました。

そして、自己研鑽に費やしている時間は「1週間に5時間未満」で費やしている金額は「3,000円未満」が最も多い結果でした。これらを見ても、とりわけ難しいことをするのではなく、自分がやりたいこと、やれることから自己研鑽していき、小さな目標を一つづつクリアしていくことが良いのではないでしょうか。

今回の記事を見てもらった人が、私と同様に自己研鑽のモチベーションが上がってもらえると幸いに感じます。最後までお読みいただきありがとうございました。

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