昔は、1人でビジネスを始めるというのは、特殊な技能を持った人とか、専門性の高い職業が多かったわけですが、今の時代は、ビジネス初心者が1人でビジネスを始めても恥ずかしくないし、むしろ時代の流れに沿った仕事スタイルです。
今回は、1人ビジネスを考えている人や、これから副業などを始めたいと考えている人に向けて、「1人ビジネス」の始め方とコツをお伝えしたいと思います。
結論からいうと、以下の3つがポイントです。
- 今の収入源は捨てずに、小さくビジネスをスタートする
- 極力、お金を使わずに少ない仕事で利益を出そう
- 生活水準が高くなるサブスク契約は上限を決める
今の仕事を辞めずに、小さくビジネスをスタートしよう
「1人ビジネス」のメリットというのは、スタートしても微調整しながら軌道修正していくことができるということがあります。
そこで、そのメリットを活かし、本業で会社員などの仕事をやりながら、「1人ビジネス」をはじめてみる、ということも可能です。
多くの人が、今は会社に勤めているから、いずれ独立したいや、副業をはじめてみたいと思っているはずです。
今は会社員などであっても、「1人ビジネス」をごく小さい規模からスタートしてやっていくことは可能です。
私も、その一人であり、勤めながら副業を長年やっていました。
そんなことができるのか、と言われそうですが、会社勤めをしながら、副業で自分の仕事をはじめることには、さまざまなハードルがあります。
大きなもので言えば、「就業規則」で、副業や自分で商売をすることを認めないという
項目が入っているかもしれません。
私は勤めていた会社の就業規則を調べたところ、「同時に別の会社で勤務することはできない」という規則しかなかったので、「勤めなければいいんだ」と解釈して、副業,をやっていました。
最近では社会情勢から副業を認める会社も多いでしょうし、就業規則をちゃんと調べれば、内容にもよるかもしれませんが、『週末の「1人ビジネス」』は可能な場合が多いと思います。
当然、会社での仕事はしっかりやって、できる限り定時内に終わらせるように頑張って、それ以外の時間で「1人ビジネス」の準備や実際の運営を行っていけばいいと思います。
会社からしても、残業代を払わずに短い時間で結果を出してくれる従業員はありがたいもので、結果は求められますが、仕事の効率化に対しての工夫をして、短時間で成果を出せるようにやればいいのです。
「1人ビジネス」はもともとごく小さい規模での経営ではありますが、いきなり会社勤めを辞めてしまって不退転の覚悟ではじめる必要はありません。
お勤めをして収入を確保しながら、小さくはじめて、どうすればうまくいくのかの実験や検証をしていくのがいいと思います。
自分の中に、上手くいくという確信があれば、いきなり形を作ってしまって、始動していっても良いと思いますが、全てがそのようなケースになることはありません。
収入が一定期間なくなってしまえば、家族を養っている人などは大変です。
ルールに抵触しない範囲で、お勤めしながら準備をし、小さくはじめることがおすすめです。
そして、「1人ビジネス」だけで食べていける、家族を養っていける、一生生きていけると確信を持つことができたら会社を辞めて、本格的に一本でやっていけばいいのです。
会社勤めが楽しくて、定時で結果を出すことができ、それ以外に「1人ビジネス」もうまくいくというのであれば、そのままの状態でもいいかもしれません。
しかし、そのようにうまくいく人は、ほんの一握りで優秀な人や運が良い人たちです。
私を含む、ごく普通の人は、収入を確保しながら小さくスタートして、確信が持てるようになればその時点で切り替えて専業でやっていくのがいいでしょう。
勤めながらだと時間が限られてしまいますが、「1人ビジネス」を短時間でしっかり運営できるというのはひとつの大切なスキルです。
時間が無限にあれば誰でも「1人ビジネス」をうまくできるように持っていけると思いますが、限られた時間の中でうまく運営することができるのはひとつの大きな能力の証明です。
今後、複数の「1人ビジネス」を同時に回していく、という可能性にもつながります。
その能力を磨く意味も込めて、私は、限られた時間で小さくスタートすることをおすすめしています。
「1人ビジネス」では仕事は少なくてもいい
私の知人で、「1人ビジネス」で中古車屋さんを経営している人がいます。
中古車の修理や購入の依頼があると、お手伝いをしてくれるスタッフ、その他必要なさまざまなものを手配していきます。
修理工場を持っているいるわけではなく、普段から固定費は掛かりません。必要な時に、修理工場をレンタルする仕組みでやっているのです。
基本は、自宅で仕事をしていて、そこに住み込んでいるので通勤も必要なく、家賃も安いため、普段は他の車屋さんや修理工場を周って営業活動をしています。
こじんまりとした車検の代行や小規模の依頼もありますが、たまに来る車の買い替えや自動車のカスタマイズなどの場合、数百万円の売上はあるため、利益もそれなりに出たりします。
その上、固定費や営業経費がごく少ないので、仕事が入れば儲かるという仕組みになっています。
仕事が入らないときは、営業活動もそこそこにしてお金を使わずに日常を過ごしているようです。
とにかく固定費が少ないので、仕事が少なくても生き残れるという仕組みです。
このように、固定費を極限まで少なくすれば、仕事が大してなくても、生き残っていけるというパターンです。
固定費を少なくするためには、「人を雇わない」「基本的に1人でやる」これが基本です。
これから、ますます技術革新が進んでいき、どこでも仕事ができるようになっていきます。
ひと昔のように、高い固定費の家賃や人件費を無くせば売上が少なくても「1人ビジネス」を続けていくことができます。
潰れることなく、1人ビジネスを続けていけるというのが大切で、継続してやっているうちに、何かしらのチャンスが巡ってきることもあるかもしれません。
これらの例は、極端かもしれませんが、見栄などによって固定費を増やすのはあまり良いことではありません。
「1人ビジネス」の基本は「まずは、小さくはじめる」がポイントです。
「1人ビジネス」では、固定費に対して敏感になろう
固定費というのは、仮に売上がなかったとしても毎月かかってしまう経費のことを言います。
これが多いか少ないかで、経営上利益が出るかどうかがある程度決まってしまいます。
「売上の損益分岐点」というものがありますが、これは、どれくらいの売上高があれば
粗利が固定費を上回って利益が出るかというものです。
固定費が多ければ多いほど売り上げの損益分岐点の数字が大きくなってしまうわけですから、そこからも固定費は少ないほうがいい、ということがわかります。
固定費というのは、「増やすのは簡単、減らすのは難しい」ものであって、人を増やす
のは簡単だけど、減らすのは難しいのと同じような感じです。
特に、最近は、サブスクリプションなど多くのサービスが乱立しているため、固定費を増やす誘惑はたくさんあります。
特に、今のこの時代は、ネット上などで便利な機能が次々と登場し、サービスを享受するために固定費を増やしやすい環境になっています。
クラウドでファイルを管理するものとか、スマホのアプリで毎月課金されるものなど、便利さに毎月お金を払ってしまうものは多いです。
便利さを享受するのであれば、なるべく単発の支払いしかないものにするとか、毎月しっかり見直して、必要のないものをやめていくなどの管理をしなければなりません。
個人的には、サブスクの登録とかは初月無料とか、最初の敷居を軽くして一旦契約したら、なかなか解約しないという人間の心理を突いて、なんとか契約させようとするものなので、基本的には契約しない方向で考えた方が良いと思います。
契約するにしても、契約する上限金額を設定するとか、毎月、見直して使っていないサービスは解約するなどの習慣をつけましょう。
とはいえ、これらの、サービスというのは、仕事で売り上げをあげるために必要なものも含まれていたりするので、契約をするときは、よく考えてから月額の支払いを行うのが良いです。
しかし、これらの費用は比較的、少額のものも多いので、管理さえしっかりしていれば特に問題はと思いますが、問題なのは、大きな費用を毎月払っているケースです。
「経費で支払うからOK」という感覚で、ずっと払い続けてしまうことは危険です。
例えば、豪華な店舗や事務所を借りたりして、家賃がかかっている場合もそうです。
大きな経費は見直していきましょう。
理想的には、経営をしながらも毎日無駄な経費を「投資家(利益を出すために、経営者を管理する人)」の目線で減らしていく検討をすることが必要です。
これだけITが発達した時代において、個人的には事務所はもう必要ないと思っています。
自宅で充分いろいろなことができますし、集中できないのであればインターネットカフェにでも行けば安価で充分快適な仕事環境を手に入れることができます。
個人的には、人にものを販売する仕事であっても店舗も、必要ないと考えています。
基本的には、インターネットで商売を完結することもできるでしょうし、たとえ店舗が必要だとしても、 都心の一等地に広い場所を借りたりするのは非現実的で、郊外や田舎でも充分やっていける場合も多いでしょう。
私は、ECサイトの運営も行っていますが、事務所はレンタルオフィスを借りていて、ECサイトの運営はそれで充分だと考えています。
サービス業とか情報の提供業、何かの創作をする事業などは、パソコン1台、またはスマホ1台さえあればすべてが完結させることが出来ます。
そうなれば、公共的な施設とか公園とかでも、人の迷惑にならない範囲で事業をやっていくことができるわけですから、固定費のかかりようがありません。
快適さとか見栄をはって事務所などを借りる時代は終わりました。
新しい事業で「1人ビジネス」をやっていこうと思ったとき、まずは、固定費がかからない事業かどうか、固定費をどれだけ抑えてやることが出来るのかを考えてみることが大切です。
基本的に、固定費がたくさんかかってしまうような事業は、それだけ売上をたくさん上げる必要があるため、無駄に消耗することが多いのです。
もう、この右肩下がりの時代では、厳しいです。
固定費をほぼゼロにすることを前提に、その上で何ができるかを考えていきましょう。
私は、これらのことから、個人でブログ運営とECサイト運営、そして、依頼があったときにだけ動く動画編集やマーケティングの仕事をしていますが、固定費を掛けない事業モデルは無敵だと思っています。
今後も、1人ビジネスのコツやECサイトでの始め方なども紹介していけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。