サラリーマンが豊かな生活を実現するために、積極的に副業をする人も増えて来て、今後、さらにサラリーマン副業は常識になっていくと考えられます。そんな副業である程度稼げるようになってきた人や、これから稼ごうと考えている人に役立つ副業節税4選を解説。
法人化
個人事業主が法人化することは、事業の規模によっては法人化することでメリットがある場合もあります。
会社員と法人というのは、明らかに税制で優遇される部分が違います。副業の事業を法人化させることで節税効果は見込まれます。
実際に経費で落とせるものが、たくさんあるので費用の部分を増やすことで利益を縮小させることができます。
これは、損益計算書の考え方が分かる方じゃないと、そもそもの節税っていうことが考えられないと思うので、この損益計算書の借方と貸方という基本的なことは理解してみて下さい。図に表記されている内容のポイントは、全体の収益に対して、費用が大きければ大きいほど利益っていうのは少なくなり、納める税金も少なくなるということです。
法人のメリットもこの辺りにありまして、経費を先に使って、その後で残った分に対して税金が掛かってくるということで、サラリーマンとの比較をしてみると、会社の売上800万円っていうのと、サラリーマンの年収800万円というのでは、大きく意味が変わってきます。個人の場合、サラリーマンだと税金を先に引かれてしまいます。給与控除というのがありますが、課税所得もこの部分に対して、いきなり税金が掛かることになり、残ったお金で家賃を払ったり携帯代を払ったり生活費を支払うことになります。
結構、収入に対する税金の割合が高くなってしまうというのがサラリーマンの損益なのです。
これが法人化すると、経費を使い切った後の残った部分に税金が掛かるというところが違います。
事業を法人化するっていうことで、先に家賃とかを引ける経費が出てくるので、結構お得になるということですね。
家族収入
これは、自分の収益と妻の収益を分散させることで発生するメリットを活用しましょうということです。この「妻の収入化」をさせるということですが、これには、まず累進課税の話が必要です。
サラリーマンの場合、給料が増えれば増えるほど税金を取られるパーセンテージは増えます。
330万円以下だと10%ですが、330万円以上695万円未満だと20%で、95万円から900万円だと23%になります。
900万を超えてしまうと一気に増えて33%にまで増えて、2800万を超えると、さらに増えて40%まで課税されます。
この辺りまで行くと一握りになりますが、4000万以上になると45%という形で、お金持ちになればなる程、たくさんの税金が取られるというシステムになります。
これを「妻の収入化」ということで考えてみると、
年収500万円の夫の場合、税率20%で100万円。 副業収入500万円を妻の収入で、税率20%で100万円 この場合、世帯手取り800万円になります。
どちらも会社員で年収500万円を稼ぎ、副業で500万円を稼いでいた場合の家庭をケースとして考えたパターンですけれども、会社で500万円の給料をもらい、副業で500万円の売り上げを上げている場合、全ての収入を夫の収入とすると、年収一千万円になってしまうということです。
Aパターンの場合、先ほどの表で見ると1000万円となると税率区分が33%になるので330万円の所得税が取られるということですね。
B パターンの場合だと、年収500万円がサラリーマンとして税率が20%で100万円が課税されます。そして、副業の500万円を内容は整理しないといけませんが、妻の収入ということにすると税率 100万円になります。
すると、世帯としての手取りが800万円となって、Aパターンの670万円と比較すると130万円の差が出ます。
Bパターンの場合、事業とか仕事の内容にもよると思うので嘘は良くないので注意して欲しいですが、例えば、サラリーマン大家の副業をしていたとして、その賃貸収入だと考えた場合、契約書の名前とかを奥さんの名前で作られていたり、物件の名義とかも奥さんの名前が使われていたりしたら、妻の収入ということに出来ると思います。
これが、例えば YouTubeの動画投稿なんかをしていて、出演しているのが、完全に自分(夫)しか出演していないとかだったら、それは、妻の収入ということにはならないですよね。
その場合は、編集作業を外注するという扱いにして、その件でお金を払っていますという形にして収入を分散させることは可能です。
私の場合は、妻が元々デザイナーなのでデザイン関係の仕事を実際に行ってもらうなどしているので、それで分散化させています。
このように収入を二人で分散させることによって、この累進課税のシステム上では節税することが可能になるので、こういう風に妻の収入にさせるっていうやり方は知っていても良いのではないでしょうか。
詳しくは、こういう書籍もあるので興味ある人は読んでみてはいかがでしょうか。
経費計上
経費計上ができるって言うことです。経費を使って利益を下げるということで、税金が減るというシステムです。
無駄に経費を重ねると、むしろ手元に残る金額が減額するので、必要な経費かどうかの見極めは重要です。
例えば、それは車の購入費用を経費に計上することが出来たり、ガソリン代や、車検代とかも経費にできる場合があります。
あとは、家賃なども経費計上が出来るのですが、この辺の車、家賃、通信費というのは、プライベートでも使いますよね。
このように、プライベートでも使いますという場合は100%が経費にすることが出来なくて、その使っている割合を出さないといけません。正しく、その割合に応じて計費計上をすると節税することができるようになります。
後は、今まで自己投資の勉強代として使ったお金も経費計上が出来ます。
書籍を購入したり、セミナーに参加した時の費用など経費に出来るというのは良いと思います。
このように、自己投資で使った費用そのものを経費として計上して、経費を膨らまして、利益を縮小することが出来ます。
損益通算
損益通算と言うのは、株なんかでも使うのですが、その年に得た『利益』と『損失』を通算して考えて、支払う税金を抑えることができる制度です。
仮に、サラリーマンで年収500万円あって課税所得がかかってい、副業で個人事業主もやっていて売上が100万円あった場合、経費が300万円で損益が200万円出たとしたら、サラリーマンの課税所得346万円から損益200万円を引いて課税所得を減らすことが出来ます。
単純に346万円に対して掛かる税金と146 万円に掛かる税金の場合、146万円の方が税金的に減りますから節税をすることができると言う考え方です。
この経費300万円個人事業主に入ってる経費300万円の部分に、例えば、自宅の一部屋を事業のために使っていますということが認められた場合、家賃の何パーセントかを経費として計上することができて損益を作り出すということが出来るということです。
これは、注意も必要で操作するには所得の種類が決まっていて、損益通算ができない収入もあります。
まず、損益通算ができるのは以下の4種類の所得になります。
- 事業所得
- 不動産所得
- 譲渡所得
- 山林所得
これらの所得は損益通算が出来るとされているのですが、YouTubeやブログなどは、雑所得なのか事業所得なのかって言うのは、判断が難しいとされています。
そもそも、事業というのは継続的に行われるという仕事のことになります。その仕事を独立、継続、反復して行われている場合、個人事業として事業所得と認められます。
この場合、会社員でも副業による事業所得がある場合は、個人事業主になるということになります。
反対に雑所得と言うのは、利子所得 、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得の9種類の所得のいずれにも当たらない所得をいい、作家以外の人が受ける原稿料や講演料など単発的な謝礼金などが該当します。
このように、損益通算の考え方を持てば、サラリーマンをしながら副業でビジネスをやるというメリットは、結構、節税を行うことが出来ると言えるでしょう。
まとめ
今回は、サラリーマンが副業によって節税するための節税4選ということでカンタン解説を行いました。
しかし、大切なのは、最終的に確定申告をしなければいけないと言うことです。今年は、有名芸人が申告をしていなかったということで大きく問題として取り上げられていましたが無申告はダメです。
自分で、副業による所得と給与所得を合算して、納める税を計算して、その金額を確定申告で納めるようにしましょう。
しかし、今回、お話したように損益通算によって、所得税が払い過ぎになっていたということになれば、税金の還付を受けることもできます。
そのための手続きとしても、確定申告が必ず必要なので節税を目指しているときには、確定申告の手続きを忘れないようにしましょう。
実際に、確定申告をしてみると経費を正しく、いかにして増やすのかが課題になるということがわかると思います。
しかし、副業で大きく利益が出てしまうと、それを相殺だけの大きな経費を作るのも難しくなります。
したがって、トータルで利益が出れば良いというスタンスで副業に取り組んだ方が案外ストレスは減ったりすると思います。
皆さんの副業ライフが充実した形になれば良いと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
年収500万円の夫が副業で500万円の場合、
税率33%で330万円になり、世帯手取りは670万円になります。