初心者が現在の株価安を投資を始める始める好機と捉えているようです。しかし、本当に今が買い時なのでしょうか。「株は今こそ買い時だという人の致命的な間違いについて考えてみたいと思います。
「今こそ株の買い時」と新規口座開設者が急増
ネット証券 口座開設急増 楽天・SBI、月間10万超え
インターネット証券で新規口座を開設する個人が急増している。楽天証券では2月の開設数が初めて10万を超え、3月は2月比で3割程度増えそうだという。初心者が足元の株安を「投資を始める好機」と捉えている。
日本経済新聞 2020/3/27
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO57265710W0A320C2EE9000/
口座開設者が急増して、最近の株価暴落を契機に「今が買い」だと言う人が結構多いようですが、私は、「今が買い時」であるという見方に対して買い時はまだ先だと考えています。
ここ数日で日経平均が反発しましたけれども、個人的にはもう一発か二発は底が来ると考えています。
そういう意味では、今、投資をする人は「投資」ではなく「投機」だということです。
プロのデイトレーダーでない限り、後3年は待っても良いと考えていて、今日は、その理由について株価と経済の視点から考えてみたいと思います。
今回のコロナショックで、たった40日で積み上げてきた3年分の株価が吹っ飛んだわけでアメリカも日本も30%以上下落しています。
この株価の下落の底がどこで止まるのかと言うのは誰にも分かりません。
なぜかと言うと日本は昨年の10月から12月の GDP がマイナス7.1%だという報告もありました。
19年10~12月期GDP改定値、年率7.1%減
2020年3月9日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL05HCB_V00C20A3000000/
そして、これから金融緩和をさらに続けていけば、必ずどこかのタイミングで副作用があるというふうに考えています。
では、実際に株価はどこまで下がるのか・・・
底の時期はいつ頃なのかと言うところを考えてみたいと思います。
過去のITバブル崩壊から見る考察
下記の図は、2000年代のITバブルが崩壊した頃のチャートです。
ITバブルの時の高値が20700円ぐらいで、バブル崩壊してから底値に至るまでに3年かかっていて、その時の底値が7800円で半分以下になっています。
これが実際に、ITバブルの時の2万円台まで価格を戻すのが2015年の6月辺りで実に15年と3ヶ月の年月がかかっています。
次に、サブプライムローンですが、この時の高値が18000円ぐらいで下落に転じて、2年半をかけて底値をつけています。
当時の価格が7281円で、リーマンショックで2番底をつけたわけですが、サブプライムローンが第一波で、その次のリーマンショックで第二波ということが分かります。
このサブプライムローンの18000円台を取り戻すまでには8年7ヶ月後の2015年の1月ということになりました。
リーマンショック後は約5年ぐらいで戻しているのですが、グラフを見ていただければ分かる通り、必ず、二番底、三番底っていうのがあります。
本当の底にまで行きつくまでに3年ぐらいかかっていますので、今回はリーマンショック以上の下落幅になっていますから、二番底三番底があると考えるのが普通だと考えています。
そういう意味では、3年はポジションを取らないというのも一つの重要な考え方だと思います。
株価も直近で見ると上がっていますが、ここで投資をしているのは「投機」です。
プロのトレーダーとかなら話は別かもしれませんが、私も含めて初心者の人は下手に飛び付かない方がほうがいいと思います。
株価が底を付いて、もう1度、上昇気流に乗るためには底を付いてから少し経ってからという流れがあるので安定してから買いに入っても良いのではないかと考えています。
次は、日本経済の視点からの考察をしていきましょう。
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