楽天証券の証券総合口座数が400万口座に到達するなど、今回のコロナショックを投資のチャンスとして捉えている方が多くいます。今回は、先日、質問があった件についてカンタン解説をしておこうと思います。
最近は、コロナショックの影響からか、先日、ニュースでもこれまで投資などに関心を抱いていなかった人達が新規の口座を開設するケースが増えてきています。
この機会が本当にチャンスなのかどうかは、以前に記事にしているのでそちらをご覧いただいて、今回は、質問にありました金利や利回りで投資対象を選ぶのは良いのか…という点についてお話しておこうと思います。
たしかに、投資する以上は儲けないと意味がないですし、何を基準に投資商品を選んだらいいのか分からない部分もあると思います。
そこで、金利や利回りを基準に投資商品を選択するということがどういうことなのかを今回は説明したいと思います。
まずは、金利、利回り、利子、利息、この4つの違いを押さえるところから説明しましょう。
金利、利回り、利子、利息、の違い
金利
一般的には1年間で計算されて、元本がどれくらい増えるのかを「率」で表したりします
利回り
投資額に対する利益全体の割合を示したもので、通常「利回り」と言うと1年間の利回りをさすことが多く、実質、どれくらいの利益が上がるのかを計算したものになります。
利子
利子というのは、貸し借りした金額に対して金利をかけて計算されます。
お金を借りる側が、貸した側に元本に追加して支払うお金のことを意味します。
利息
お金を預けた時につくのが利息とり、元本に追加して受け取るお金のことを意味します。
最近は、これらの用語がいっしょくたに扱われていて、投資やらを始めたばかりの人からするとわけが分からなくなったりしています。
分かりやすく言うと、実質的にどれくらい利益が上がるのかを計算したのが「利回り」なので、複利で換算していくと年々で利益が増えていくことになったりします。
金利が高い理由を知ろう
金利はどうかと言うと、一般的には1年間で元本にどれだけの利率が掛かるのかを計算する時に使われるのが「金利」という認識で良いと思います。
では、金利が高い方か低い方か、どちらの金融商品の方が良いのかと言うと、単純な目線で言うと「金利が高い方が良い」ということになります。
しかし、金利が高いものは気を付けようというのが、今回のポイントです。
よく比較されるのが、銀行預金と国債です。
この二つを比較した時に、同じ1年間という期間でお金を預けるとしたら若干、銀行預金よりも債券の方が金利は高くなります。
その理由は、国債などは2年や5年など期間が決まっていて、例外的に売り買いされるケースもありますが、原則として一旦、預けるとその期間を現金に換えることは出来ずに置いて置かなければなりません。
そのため、国債はお金に変えられない不便さや、市場で売ろうとしたときに100万の国債が99万円に元本割れするなどの可能性もあります。
一方、銀行預金などは、1年や2年で解約するということがあったとしても、元金が傷付いて元本割れすることはありません。
銀行が潰れたりしても基本的には預けている金額の1,000万円とその利息等までは保証されるので基本的には元本割れすることはありません。
これらの点から、銀行へお金を預けておくのは金利が低くても「安心」という視点から皆が満足して預けているのです。
だから、国債などは換金するのに手間が掛かることや、元本に傷がつくという点から、金利を高く設定しておかないと「誰も買わない」ということがあるから高く設定されているのです。
金利の高い商品の実例
世の中の金融商品は、どれが良くてどれが悪いということではなく、単純にその特性に応じて金利が違っているということになります。
金利の高い低いがその商品の優劣を決定しているというわけではないことを押さえておきましょう。
先日、記事にしたWeWorkなどの会社が発行している社債に関しては年利(利回り)36%という恐ろしい数字でやりとりされています。
単純計算で3年間、WeWorkにお金を貸したら貸した金額が倍になるって計算になります。
数字だけきくと魅力的な数字として捉えることもできますが、なぜ、こういう高金利で社債が発行されているのかということが重要です。
これは単純に倒産する可能性が極めて高いからということで、詳細については過去記事を参考にして下さい。
まとめ
現在、コロナショックの影響で株式投資やFXの講座開設をする人が3月4月と増加しているニュースなんかも出ています。
世の中の流れとしては、昨年の「2000万円問題」から政府が各々で資産運用をするようにという話が出てきて、今回の大暴落ですから多くのかたが「チャンス」と捉えるのは必然だと思います。
せっかく、投資をしようとする以上は、どこに投資するのかを判断するときに金利の高さだけで判断するのではなく、何故、その金利で売りに出されているのかを勉強してから、そのリスクを押さえてから投資していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
金利や利回りで投資商品を選ぶのは正しい投資方法ですか?